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インフルエンサーマーケティング日本市場とB2B活用

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インフルエンサーマーケティング日本市場とB2B活用

日本のインフルエンサーマーケティングを市場規模から整理し X・YouTube・LINE・縦型短尺の役割分担、B2BやAIプロダクトでの使いどころ、依頼の進め方とステマ規制への配慮までまとめました。海外のAI企業が日本で判断するための材料です。

日本でインフルエンサー施策を検討するなら最初に見るべきは「誰に頼むか」ではなく市場の構造です。この記事では2025年の広告費の内訳とソーシャルメディアマーケティング市場の規模を起点に X・YouTube・LINE・縦型短尺動画の役割分担、B2BやAIプロダクトで効く場面と効かない場面、依頼の進め方とステマ規制への配慮まで整理します。日本で最初の一手を決めるための判断材料として書きました。

私は株式会社デジライズの代表として累計600社超・5万人以上のAI活用を支援し年間150回超の登壇をしています。同時にX(@masahirochaen)で20万人超のフォロワーに向けて発信しYouTube「チャエンのAI研究所」も運営しています。発信する側と企業に導入する側の両方に立っているので、どこで数字が動いてどこで意思決定が動くかの差を書けると思います。

日本のインフルエンサーマーケティング市場の全体像

2025年の日本の総広告費は8兆623億円(前年比105.1%)でした。このうちインターネット広告費は4兆459億円(前年比110.8%)で総広告費の50.2%を占めています。インターネット広告が全体の半分を超えたのはこれが初めてです。

インターネット広告媒体費は3兆3093億円。その中で動画広告が初めて1兆円を超えました。2026年は1兆1783億円(前年比114.7%)と予測されています。

ソーシャルメディアマーケティング市場は2024年に1兆2038億円(前年比113%)で2029年には2兆1313億円と予測されています。この市場の中でインフルエンサーマーケティングの需要額は2024年に860億円(前年比116%)。縦型短尺動画インフルエンサーの需要額は246億円で前年比137%と伸びが大きく2029年には636億円と予測されています。

この並びから読み取れることが3つあります。

  • インフルエンサー施策はソーシャルメディアマーケティング全体の中では小さい領域です。主役として予算を置くより主役を機能させる部品として置いたほうが成果が読めます
  • 伸びが一番大きいのは縦型短尺動画です。ただし伸び率が高い場所がB2Bの検討材料として最適とは限りません。入口と検討は分けて考える必要があります
  • 動画広告が1兆円を超えたという事実は「動画で説明されるのが当たり前になった」という意味でもあります。日本語で手順を見せる動画が存在しない海外プロダクトは検討の土俵に上がりにくくなります

B2B・AIプロダクトでインフルエンサーが効く場面

日本企業の導入検討は「誰が責任を持つか」を決めていく作業です。だから必要なのは熱量より自社の業務に置き換えた具体例です。私が現場で受ける質問も「このAIは使えますか」ではなく「自社のどの業務にどう当てるか」に寄っています。

そのうえでインフルエンサー施策が効くのは次の3つです。

  • 日本語の一次情報の代わりになる。海外プロダクトは日本語のドキュメントやリリースノートが遅れがちです。手順を通しで見せる動画や投稿がその穴を埋めます
  • 社内説明の材料になる。現場の担当者が上司や情報システム部門に説明するときに使える素材が必要です。第三者が触って説明している動画はそこで強く働きます
  • 使い方の翻訳になる。海外の文脈で語られたユースケースを日本の業務に置き換える役割です。稟議や議事録や見積や問い合わせ対応といった具体の単位に落ちて初めて検討が進みます

逆に効かない場面も最初に決めておいたほうがいいです。価格の条件、契約や与信の話、セキュリティ要件への回答、個別要件の可否判断はインフルエンサーの仕事ではありません。ここを曖昧に任せると後で訂正が必要になり信頼を落とします。営業と公式資料の仕事として切り分けてください。

プラットフォームごとの役割分担

日本では主要プラットフォームの性格がはっきり分かれています。利用者の規模から押さえます。

  • X: 日本の月間利用者数は6700万(2023年平均)。この数字は2024年11月にTwitter Japanが商号をX Corp. Japanへ変更した際に公表されました。役割は発表直後の第一波と議論です。経営層や開発者に届く速度が速い反面 誤解も同じ速度で広がります
  • YouTube: 2024年5月時点で日本の18歳以上の月間利用者数が7370万人超で日本の成人の68%超にあたります。役割は検討段階です。手順を省略せず通しで見せられて公開後も検索から掘られ続けます
  • LINE: 2025年12月に日本の月間利用者数が1億人を超えました(月に1回以上スマートフォンアプリを起動した人)。役割は拡散より継続接触です。単発の話題づくりより自社の接点設計と組み合わせる場所です
  • 縦型短尺動画: 需要額の伸びが最も大きい領域です。役割は入口です。ここで名前を知ってYouTubeで手順を確かめてXで議論される、という流れを前提に設計します

B2BのAIプロダクトなら「縦型短尺で入口を作りYouTubeで検討材料を置きXで議論を起こす」という順番が基本の形になります。1本の動画にすべてを背負わせないことが重要です。

依頼の進め方 選び方からブリーフと計測まで

目的を1つに絞る

認知を取るのか検討を進めるのかトライアルまで運ぶのかを1つ決めます。3つ同時に狙った企画はだいたい何も残りません。

選び方はフォロワー数より実際に触っているか

見るべきはフォロワー数ではなく、その人が過去に同じ領域のプロダクトを自分で触って説明しているかどうかです。コメント欄に集まる質問の質も判断材料になります。導入検討者が集まっている場所には実務の質問が並びます。

ブリーフは台本ではなく禁止事項と確認事項

台本を渡すと内容が宣伝に寄り読者は離れます。渡すのは「言ってはいけないこと」と「事実確認が必要なこと」のリストです。未発表機能や価格や性能の断定は前者に入れます。表現は任せて事実は会社が保証する、という線引きを最初に伝えます。

日本語環境を事前に確認する

海外プロダクトで一番よく起きる失敗はここです。日本語UIの有無、サインアップの導線、支払い方法、法人契約の可否、権限管理の説明。試した人がつまずくと内容が「使えないプロダクト」の記録になります。依頼の前に自分たちで日本語環境を通してください。

単発で終わらせない

発表が盛り上がる時期と検討が動く時期はずれます。発表に合わせた1本だけで終えると検討期に何も残りません。同じ人と期間で組んで発表後の更新や実務での使い込みまで見せたほうが残ります。

計測は再生数の次を見る

再生数と反応数は入口の指標です。見るべきは問い合わせの内容が変わったか、商談で動画や投稿が参照されたか、社内説明にそのまま使われたかです。この3つが動いていれば数字が小さくても続ける価値があります。

ステマ規制と表記で外さないための線引き

日本では広告であることを隠した表示が規制の対象になります。判断の軸は依頼や提供があったかどうかです。金銭の支払いがなくても無償提供やアフィリエイトや関係者による投稿は検討対象になります。

実務では次の5点を契約に書いておくと迷いません。

  • 広告であることの表記の文言と置く位置(投稿の見える位置に入れる)
  • 事実確認の手順と確認にかける時間
  • 誤りがあった場合の修正と削除の条件
  • 公開期間とアーカイブの扱い
  • 自社サイトや営業資料での二次利用の範囲

海外企業が日本で発信するときの注意点として、自国の慣行をそのまま持ち込まないことを強くおすすめします。表記の有無や位置の扱いは国ごとに違います。運用の細かい点は変わるので一次情報を必ず確認してください。そして表記を入れると効果が落ちるという前提自体を疑ったほうがいいです。日本の読者はむしろ曖昧な関係性に敏感です。関係を明示したうえで中身が具体的な投稿のほうが長く読まれます。

この話を自社でどう活かすか

まず自社のプロダクトについて「日本語で手順を通しで見せた情報が存在するか」を確認してください。無ければそこが最初の穴です。次に目的を1つに絞りプラットフォームを役割で割り当てます。入口は縦型短尺、検討材料はYouTube、議論はXという割り方が出発点になります。依頼の前に日本語環境を自分たちで通し、表記と事実確認の手順を契約に落としておく。ここまで決めてから相手を探すと選定の基準も自然に決まります。発表の1本ではなく検討期に残る資産をつくる、という順番で考えるのが日本市場では近道です。

よくある質問

日本のインフルエンサーマーケティングの市場規模はどれくらいですか

インフルエンサーマーケティングの需要額は2024年に860億円で前年比116%でした。その上位にあるソーシャルメディアマーケティング市場全体は2024年に1兆2038億円(前年比113%)で2029年には2兆1313億円と予測されています。インフルエンサー施策はソーシャル全体の中では小さい領域だと押さえておくと予算の置き方を間違えません。

B2BのAIプロダクトでもインフルエンサー施策は使えますか

使えますが役割を限定したほうが読みやすくなります。日本語の一次情報が足りない部分を手順の実演で埋める、現場の担当者が社内説明に使える素材を作る、海外のユースケースを日本の業務に置き換える、この3つが向いています。価格や契約条件やセキュリティ要件への回答は営業と資料の仕事として分けてください。

ステマ規制があるなかで何に気をつければいいですか

日本では広告であることを隠した表示が規制の対象になります。依頼や提供があったなら投稿の見える位置に広告であることを明示し、表記の方法と位置を契約に書いてください。運用の細かい点は変わるため自国の慣行を持ち込まず一次情報を必ず確認することをおすすめします。

Xの投稿をもとに作成元の投稿 ↗

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この記事を書いた人

茶圓 将裕
茶圓 将裕 株式会社デジライズ 代表取締役CEO

株式会社デジライズ代表取締役CEO。企業向けAI研修・AI導入コンサル・システム開発を一気通貫で提供し、累計600社超・5万人以上を支援。法人向けAIリスキリングサービス導入社数No.1(東京商工リサーチ・2026年3月末)。GMO AI & Web3顧問、Google Gemini AIアドバイザー。Xフォロワー20万人超。